【マドリードの名物料理】地味だけど美味しい 人気の郷土料理


スペイン各地方の人気料理、

今回は、マドリードで定番の郷土料理を紹介します。

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コシード

【Cocido Madrileño マドリード風コシード】

写真:コシードの専門店 Restaurante La Bola HPより ≪Cocido Madrileño≫

コシードは、スペインの家庭料理、いわゆる”お母さんの味”の定番煮込み料理。

材料は、出汁用の牛や豚の骨・鶏ガラ、+チョリソ、ジャガイ、ニンジン、キャベツ、トシ―ノ、ひよこ豆などで、これらを長時間ゆっくりコトコト煮込んだお料理です。

トシ―ノは、豚の脂身の部分で、骨と一緒に煮込み、そのまま取り出さず、煮込んで柔らかくなっている脂身も一緒に食べます。一瞬驚きの脂身ですが、フォークで潰して煮込んだジャガイモやニンジンと食べたり、パンにバターのように乗せてたべてみたり・・・、慣れるとなかなか癖になるお味です。(これが抵抗なく食べられるようになると、スペイン食生活になじんだ証拠かも???)もちろん、食べなくても大丈夫ですが、煮込む際には、思い切って入れておくと、コクがでます。

トシ―ノ(豚の脂身)
Tamorlan, CC BY 3.0 Wikimedia Commons

ひよこ豆もスペインではよく食べます。豆類のお料理けっこう豊富で、ひよこ豆は、コシード以外にも、バカラオ(塩タラ)とほうれん草と煮込むお料理も人気があり家庭料理の定番です。

ひよこ豆(Garbanzo)
Bff, CC BY-SA 3.0 Wikimedia Commons

肉の骨と豆を先に煮込み、豆以外の野菜は別に火を通して、後から大鍋に投入。
キャベツはしっかり茹で、オリーブオイルとニンニクで炒め、好みでパプリカパウダーを少々です。

コシードは、まず初めに、煮込んだスープにFideos(フィデオス)という細い短いパスタを入れた物がサービスされます。

その後、煮込んだ中身をいただきます。レストランでは上の写真のように、puchero(プチェロ)という壺のようなものに、ひよこ豆やその他の煮込んだものを一人分ずつ入れて持ってきてくれるところもあります。これまた驚きの量(大量!!)です。

コシードの中身の肉や豆は、残ったら、小さく刻んで、ベシャメルソースと合わせてコロッケを作ります。これを冷凍にしておけば便利な一品です。

Restaurante La Bola (レストラン ラ・ボラ)
Raimundo Pastor, CC BY-SA 4 Wikimedia Commons

カジョス

【Callos 内臓の煮込み】

カジョス
Javier Lastras from España CC BY 2.0 Wikimedia Commons

こちらもなかなか強烈な一品。

牛の内臓とチョリソやモルシージャ(豚の血のソーセージ)などと煮込んだマドリード風もつ煮込みです。

市場に行くとCasquería(カスケリア)と言って、臓物を扱う専門店があり、そこで買った内臓を3~4時間かけてゆっくり茹でて(もしくは圧力鍋で時短でもできる)、別の鍋でオリーブオイル、ニンニク、玉ねぎみじん切り、トマト、パプリカパウダー、鷹の爪、チョリソなどを炒め、内臓のゆで汁を少し加えてソースを作り、内臓と一緒に煮込むとできあがりです。

以前は、内臓をきれいに水で洗って掃除をしてと、かなり時間と手間がかかるお料理でしたが、最近はスーパーに仮調理を済ませた物が売られているので、家では温めて、好みでチョリソやモルシージャを追加して味を調えるくらいで簡単に準備できます。

どちらにしてもかなりコッテリとしたお料理なので、メインで食べることは(おそらく)なく、ビールやワインのおつまみ感覚で、マドリードのバルでは出してくれます。

外国人には、これもかなり衝撃の一皿かもしれません。たまに食べると美味しいですよ。

カジョスで有名なお店は、Lhardy(ラルディ)、1839年創業のマドリードでも特に古い歴史のレストランです。

Restaurante Lhardy
Tamorlan, CC BY 3.0 Wikimedia Commons

※Lhardyは、老舗の高級店なので、庶民的なカジョスもお値段少々高めです。

※パプリカパウダーはスペイン料理にはよく使います。パプリカについては、よかったら別の記事をご覧ください。

ウエボス・エストレジャードス / ウエボス・ロトス

【Huevos Estrellados / Huevos Rotos フライドポテトと目玉焼き】

ウエボス・ロト 
jlastras, CC BY 2.0 Wikimedia Commons

ウエボスは卵の事で、ロトスは崩れたという意味。

このお料理は、マドリードのバル街では一般的な一皿で、中でも有名なお店が Casa Lucio(カサ・ルシオ)

ウエボス・ロトスは、前国王フアン・カルロス1世のお気に入りのお料理で、このお店で前国王は、庶民的な素朴な一品である卵料理を好んで注文されました。

国王の招待でスペインの歴代の首相たちもこの店で一緒にテーブルを囲み、またその名は海を越えて海外まで、かつてのアメリカ大統領ビル・クリントン氏やハリウッドのスターたちもこの店のウエボス・ロトスを食べに来店しています。

カサ・ルシオ
manuel m. v. from Valdemoro, Spain, CC BY 2.0 Wikimedia Commons

そんな有名なお料理ですが、大変素朴な卵料理で、素揚げのフライドポテトの上にスペイン風半熟目玉焼きと、生ハムもしくはチョリソなどを乗せたものです。

カサ・ルシオのウエボス・ロトスには名店のこだわり(?)があって、アビラ産の卵、ガリシア産のジャガイモ、ハエン産のオリーブオイルが使用され、

フライドポテトは、カラッとこんがり揚げるのではなく、どちらかと言うと柔らかめで、目玉焼きは、フライパンにたっぷり(3cmくらい)のオイルを注ぎ、焼くのではなく、卵を強火で一気に揚げる感じです。白身が固まったら、黄身はほとんど生の状態でオイルから取り出し、フライドポテトの上に生ハムもしくはチョリソなどと一緒に乗せて出来上がり。

お店によってはテーブルに運ぶ前に、卵を4等分位にサクッと切って、黄身がフライドポテトにタラリとたれるような状態でサービスするところもあります。

超素朴な卵料理をグルメな世界に一歩昇格させたカサ・ルシオのウエボス・ロトス、な~んて、

実際そんな気取ったものでもなんでもないので、これまた気楽にビールやワインを飲みながら、一皿頼んでみんなでお皿をつつきあうといったおつまみ料理、おつまみですが、結構おなか一杯になってしまいます。

カサ・ルシオじゃなくても、あちらこちらで試すことが出来るメニューです。

ソパ・デ・アホ

【Sopa de Ajo ニンニクスープ】

ソパ・デ・アホ (ニンニクスープ

これも家庭料理の定番。

材料は、ニンニクとパンと生ハム(もしくはチョリソ)とパプリカパウダーと卵

オリーブオイルでスライスしたニンニクを炒め、いい香りがしてきたら刻んだ生ハムを加えちょっとカリっとするくらいまで炒め、そこに昨日のパンを適当に(2~3㎝角くらいの大きさ)切ったものを入れ一緒に炒め、火からおろしてパプリカパウダーを入れ、色をつけ、水を加えて沸騰しないくらいでしばらく煮込んで、最後に卵を落として出来上がりです。

黄身はあまり火を通さず、それぞれの器のなかで仕上がるくらいにしておく。

生ハムは日本では一般的なものではありませんが、スペインではお手頃価格の生ハムもたくさん売っているので、どこのうちでも何となくしょっちゅう生ハムは家にあります。薄くスライスされたものもあれば、料理用に塊で買ってきたり、小さく刻んだ生ハムパックもスーパーにあります。

そういったお手頃価格の生ハムがちょっと残って硬くなってくると、昨日の残りのパンの消費もかねて、このスープの登場です。

生ハムもしくはチョリソを入れて煮込む料理は、かなり塩分を含んでいるので、ほとんど塩を追加しなくてもいいくらいのちょうどいい塩加減になります。

ニンニクスープは、特にここという事でもないのですが、先に紹介したLa Bola や Lhardy 、Casa Lucioにもあると思います。

パタタス・ブラバス

【Patatas Bravas 】

パタタス・ブラバス
Krista, CC BY 2.0 Wikimedia Commons

これは、素揚げのフライドポテトの上にブラバソースという、ちょっとピリ辛のソースをかけたもの。

これ、バルで飲み物を注文すると、よく無料のおつまみとして出してくれます。ポテトはカラッと上がっています。

ブラバソースは、

1.玉ねぎ(中)1個
2.ニンニク2かけ
3.鷹の爪2個(種は抜いておく)
4.パプリカパウダー 辛い方大さじ1+辛くない方大さじ1
5.トマト3個(すりおろしておく)
6.砂糖 小さじ1/2
7. 固形ブイヨン1/2 お酢 少々
8.薄力粉 適量  

① オリーブオイルで1をしんなりするまで炒め、そこに2を加え炒める
② ①に3と4を加え弱火で焦がさないようにいためる
③ ②に5,6,7を加え、7~8分煮詰める(塩加減は調節してください)
 ※③の様子を見ながら薄力粉を少々加えとろみをつける
④ ブレンダーで混ぜる 揚げたての素揚げのポテトにかける

スペイン人はあまり辛い物を好まない人が多いようですが、このソースはなぜか好きみたいです。

パタタス・ブラバスで有名なお店は、Las Bravas(ラス・ブラバス)

このお店は、1950年くらいからこのピリ辛のソースの改良を続け、1959年にこのソースを≪Las Bravas≫と言う名前で登録しました。フライド・ポテト以外にも、スペイン風オムレツにこのソースをかけたメニューや、その他スペインで人気のメニューが豊富にそろっている人気のお店です。

この店がある通りの名前は、Álvarez Gato通り。 Gato=猫 マドリードっ子のことをGato(猫)と呼ぶのですが、その言い伝えのもとになった家系の名前がついた通りです。

\よかったらこちらも/

イカリングフライのボカディージョ

【Bocadillo de Calamares イカリングフライサンド】

イカリングフライサンド
Rubén Ojeda, CC BY-SA 4.0 Wikimedia Commons

マドリード人気メニュー、庶民グルメの代表イカリングフライサンド

これは、定番中の定番なので、ぜひぜひ試してみて下さい。

有名なお店は、マヨール広場周辺にも何軒もありますが、
アトーチャ駅の近く、ソフィア王妃芸術センターに前の Brillante(ブリジャンテ)は、中でも有名です。

これもおなか一杯になるので、2人で1個をシェアでもいいと思います。ソフィア王妃芸術センターの前なので、美術館鑑賞の後の、ちょっと休憩という時にお勧めです。

まとめ

名物郷土料理というか、簡単家庭料理ばかりになってしまいました。

お気づきの通り、スペイン料理には、オリーブオイルとニンニク、そしてパプリカパウダーがよく使われていてます。

日本でもパプリカパウダーは販売されていますが、スペインのお土産にスペイン産のパプリカパウダーはお勧めです。(燻製のパプリカもあり。独特の香りがあります。)

以下に今日お勧めしたレストランの場所を示した地図を貼っておきます。

これらのレストラン以外にもこれら定番料理を試せるところは数多くあります。
Los Galayos(ロス・ガラージョス)というレストランは、ここで紹介した料理が全部あり、マヨール広場にあるレストランなので便利かもしれません。