スペインと日本の≪文化習慣の違い≫雑学20ポイント

Carabo Spain Pixabay

それぞれの国で色々習慣の違いってありますね。
今回は、スペインに住んで気が付いた日本との違いをまとめてみました。

スポンサーリンク

苗字 名前

苗字を2つ持っている

●父方と母方の苗字をひとつづつ名乗る
例えば、お父さんが鈴木さん、お母さんが佐藤さん、名前が太郎さんだったら、その人のフルネームは、太郎 鈴木 佐藤さんです。

結婚しても苗字は変わらない

●結婚してもそれぞれの苗字は変わりません

その夫婦に子供がうまれると、父方の2つの苗字の1つと、母方の2つの苗字の1つを継いでいきます。
お父さん 太郎 鈴木 佐藤 + お母さん 幸子 田中 木村 → 子供 正雄 鈴木 田中 となります。
お父さん 次郎 小林 村田 + お母さん 恵子 小林 中村 → 子供 明子 小林 小林 もありえます。
夫婦別性、子供も違う苗字になります。

Jill Wellington Pixabay

親の名前をそのまま子供につける事がよくある

●お父さんがアントニオだとして、自分の息子にもアントニオと名付けるケースが結構あります。
大事な息子に自分の名前、愛するご主人の名前を付けるのはスペインでは一般的、もちろんお母さんと同じ名前の娘も一般的です。
だから、気を付けないと、「アントニオ元気?」と しばらく会話した後なんか変だな? ≪あ!!≫ 実は息子のアントニオの事聞いてたんだなんてことがあります。

洗濯物

Rudy and Peter Skitterians Pixabay

●洗濯物は外には干しません
家の中に普通は干すスペースがあってそこに干します。
ただ古いタイプの建物では、外に洗濯物用のロープがあってそこに干す場合もあります。
空気が乾燥しているので、洗濯物よーく乾きます。

コンビニ

●日本のように24時間営業で、本当に何でもあるお店は、ありません。
(それらしき店が最近あるらしいけど、コンビニを探して歩くこと自体もうコンビニの意味半減)
スペインでコンビニ代わりに便利なお店は、“alimentación“と書いてある店で、中国人もしくは南米の人たちが営業している店があって、夜も多少遅い時間まで営業しています。が、スナック菓子や飲み物くらいで、日本のコンビニとは比べ物になりません。

日本帰国の際の楽しみのひとつです、コンビニ。

ジェスチャー

caitlynnmcconnellsmit Pixabay

●日本で例えば子供に「こっちにおいで」と呼ぶ時の、「こっちこっち」のジェスチャー(腕を前方に伸ばして手のひら下向きで指を手前に曲げ伸ばしする動作は、スペインでは「あっちに行って」と思われてしまいます。レストランのウエィターさんなどを呼ぶときに、ついやってしまいそうですが、気を付けましょう。
親しい人に「こっちにおいで」のジェスチャーは、手のひらを上向きにして、指を曲げ伸ばしする動作です。(グーとパーにならないように親指以外を軽く動かす)

飲食店での水

●カフェやレストランでは、水は出てきません。無料で水を頼むこともできますが、その場合は水道の水です。衛生的にはスペインの水は水道水でも問題はありませんが、習慣的に、水は有料で頼むものという感覚です。

Somchai Chitprathak Pixabay


●レストランでは、注文の時まず初めに 必ず飲み物を聞かれます。無理にアルコールやジュースなどを注文する必要はありませんが、そういう場合、水を一本頼むとスマートです。

, と .

Alicja Pixabay

数字表記で、例えば、【千】は日本では、1,000 ですが、スペインでは、1.000 です。
逆に、小数点の表記が、日本では、0.543 ですが、スペインでは、0,543 になります。
例えば、セーター €12.350 と書いてあったら、「そうか、大体1,500 円か」と思ってしまいそうですが、それは、大体15,000円ということです。小さな点ひとつですが、大きな違いです。

湿布

●スペインには湿布はありません。
なくてもいいようですが、あったらいいなといつも思います。ちょっと捻挫とかの時、ペタッと湿布。
スペインではそういう場合、塗る薬か、スプレー式の物で対応します。

昼、夜の食事の時間が遅い

Nenad Maric Pixabay

●昼食は、早くて13時過ぎ、会社の昼休みは14時からなので、外で働く人たちは、大体14時以降、週末など家で食事をするときは、15時くらいからのこともよくあります。
●夕食は、小さな子供がいる場合は別として、通常は、21時半から22時くらいというのが家では一般的です。
●レストランの営業時間も、昼食は13時以前には準備できないことがほとんど、13時から16時位まで、その後いったん閉まって、夕食は20時から20時30分ごろオープンします。

スペイン人は並ばないと思われがちですが・・・

Gerhard Bögner Pixabay

●きっちり一列には並ばないかもですが、スペインもちゃんと並びます。
中でも市場の八百屋や魚屋といった一対一で対応をしてくれる店では、この順番を守るのは最重要、死活問題です(ちょっと大げさだけど、ほんとです)。大勢人が待っていて誰も列は作ってませんが、最後にその中に加わる人は必ず、「誰が最後ですか?」と声をかけます。そうすると、最後の人は、「私です」と。人が2~3人で、聞かなくても自分が最後なのはわかってるんだし、いいか、と、その意思表示をしておかないと、あとで怖い目でにらまれても何も言えませんから、とにかく「最後の人誰?」は忘れないようにしましょう。これは、スペイン生活暗黙のルール、大原則の初歩です。
●八百屋さんで買い物したら、言えばパセリは無料で大量にくれます、もらいましょう。

バスや電車で

Paolo Trabattoni Pixabay

スペイン生活暗黙のルール② 降りる意思表示をまわりの人にする。
これは、スペイン全体かどうかわかりませんが、マドリードでは、例えば、地下鉄で、ちょっと混んでいるとき、出入り口に近い方に立っている自分のまわりの人に、「降りますか?」と聞きます。
自分が次降りる事をこれで意思表示し、聞かれた人は、降りるなら「はい」、降りないなら、聞いた人に場所を譲る、もしくはめちゃ込みで場所がなくても、とにかく場所を譲る努力をしなければいけません。ドアが開いたら場所をあけるために一回ホームに降りますという習慣はないので、とにかく降りる人も降りない人も事前の努力が必要です。
バスも同じで、もちろんブザーで次降りることは運転手さんには伝えるのですが、それとは別に、やっぱり、出入口になるべく近づいて降りる準備をするため、「降りますか?」です。
バスも地下鉄もたとえ席に座っていても、降りるひとつ前の駅の段階で、それが始まります。
日本だったら、危ないから完全に止まって席を立ってくださいですが、そんなのん気なことをしていて、「降りますか?」をさぼって降りるのに時間がかかると、最悪、ドアが閉まって出発してしまいますし、なんでちゃんと降りる準備してなかったんだ視線を浴びます。
これ、簡単なようですが、混んでる地下鉄やバスで、自分もやっと立っている状態の中、場所を譲るのも、譲ってもらうのも、結構 覚悟必要です⁉ でも笑顔で頑張りましょう

アイスコーヒー

dennyninjarr Pixabay

●アイスコーヒーやアイスティーは、スペインで市民権を得たのは、つい最近です。というか、やっとその存在を認識してもらえたのが最近です。海外の観光の方々が頼むので、気づいたようです。
とは言え、スペインでアイスコーヒーを頼むといまだに、普通のコーヒーカップに暖かいコーヒーと、それとは別に、ガラスのグラスに氷を入れて持ってきます。
その氷入りグラスにコーヒーカップから意を決してコーヒーを注ぎます。大体の場合、コーヒーはこぼれ、テーブルはべちゃべちゃになりますが、そういうものなので、大丈夫。テーブルをべちゃべちゃにする前に、コーヒーカップの時点で砂糖を入れるなら入れておかないと、ガムシロップはありませんので要注意、冷たいコーヒーに砂糖を入れてもとけません。アイスティーも基本同じですが、アイスティーはネスティーとかあるので、そうちらを頼んだ方が無難です。アイスコーヒーをべちゃべちゃにしないで飲む方法は、スターバックスとかに行けばいいのですが、テーブルを汚さずにコーヒーをグラスに注げた時のあの達成感、味わってみて欲しいです。
ちなみにアイスコーヒーは、Café con hielo(カフェ コン イエロ)です。

ラップの切れが悪い

●ラップなんてそんな大事かな?と思われるかもしれましが、これが、結構ストレスになるのです。
日本製は切れ味がいいので、ピーッと出して、サッとパリッと切れますが、こちらのラップ、もうどう説明していいかわかりません。初めからパリッはありえないので、ハサミで、それでもぐちゃぐちゃになってしまいます。こちらに住んでいるお知り合いがいらっしゃったら、お土産に日本製のラップはちょっとうれしいかもです。

そのせいなのか、どうなのか、そういえば、スペインではサンドイッチなども、ラップじゃなくて、アルミに包んでくれることが多いかも。

鼻をすすると嫌がられる

Luisella Planeta Leoni Pixabay

●鼻をグズグズさせていると、速攻誰かがティッシュをが出してくれます。そこには、”困ってるのね” よりも、”みっともない、早くやめなさい” 的感覚の方が強いような気がします。逆に日本だと、人が大勢いるところで、鼻を勢いよくブーッの方が恥ずかしいのですが、スペイン人は平気です。

お風呂に入らない

Cristina Mantovani Pixabay

●シャワーは浴びますが、バスタブにお湯をためてゆっくり入ることは、たぶん皆無です。
バスタブにお湯は、子供が小さい時くらいではないでしょうか。
高齢の方の場合、バスタブをまたいで中に入ってシャワーでは危険なので、バスタブは撤去してシャワーだけにしてしまう家もあります。

0階から始まる

Suppadeth wongyee Pixabay

●日本の1階(地上階)の事を、スペインでは、0階といいます。エレベーターの表示なども同じくです。
したがって、日本の2階の事をスペインでは1階といいます。(紛らわしいですね)

病院が無料

Gaby Stein Pixabay

●公立の病院であれば、無料です。無料と言うとちょっと語弊があり、健康保険はしっかり払っています。薬代だけは負担しますが、医者の処方箋をもって買いにいくと、わずかな負担額で済みます。
手術も入院も無料です。ただ、無料はいいのですが、なかなか順番は回ってきません。「なるべく早く手術した方がいいでしょう」だったら、2~3ヶ月、いやもっと待っているケースもあります。
可能ならばプライベートの保険を、別に払っている人もたくさんいます。
この無料の医療システムは、保険を払っていない方々にも同じように無料です。そして、外国の方(観光の方)にも同様です。失業率の高いスペインで、この制度を維持していくために、多くの問題を抱えています。
保険料を払っていない、ましてや外国人の面倒までみるのはどうなのかと、意見は様々ですが、最終的にはスペインはこの制度を維持していきたいようです。簡単ではない問題ですが、スペイン人の、≪人の命が何より優先≫の精神は、素晴らしいと思います。

旅行にいらっしゃる方へ】医療費は無料ですが、順番まわってこないし、第一外国で病気になると通訳を雇ったり、滞在日数が伸びて、ホテル代、飛行機代とものすごくお金がかかりますので、絶対海外旅行保険に加入することをお勧めします。

サラダ

RitaE Pixabay

●スペインのホテルの朝食には、生野菜がないという方が多いようですが、
スペイン人は朝食にサラダは食べません。海外のお客様の希望が多いせいか、サラダを出しているホテルは最近多いですが、スペイン人は、朝食にサラダは食べないし、温かい物を食べる習慣もありません。
パン コン トマテ(pan con tomate)といって、小さく刻んだトマトをトーストしたパンに乗せ、オリーブオイルをかけて食べることはあります。

●サラダのドレッシングは、ありません。オリーブオイル+ワインビネガー(酢)+塩 のみ、シンプル
イズ ベストです。あらかじめ、これで味つけしてあるか、テーブルにこの3点セットがあるので、自分で好みに味つけして食べます。

●サラダではありませんが、バター、レストランではパンは出ますが、バターは出てきません。
パンとバターが出るケースは、朝食の時、それ以外は基本的にはありません。おしゃれ系レストランだと出てきたり、頼めば(あれば)出してくれます。(忘れてるわけではないので、念のため)

美容院

Candid_Shots Pixabay

●スペインのご婦人方を見ていると、美容院に、髪をカットする必要がなくても、洗髪、そして念入りにきれいにセットしに行く方が(日本と比べて)とても多い気がします。
みなさん、ふわふわにセットしてもらって、ご満悦です。日本でももちろん おしゃれをしてお散歩、お出かけされますが、こちらの特に年配のご婦人方は、ちょっとのお買い物、お散歩でも、ネックレス、イヤリング、きちんとしたスーツという方をよく見かけます。

敬語

icsilviu Pixabay

●例えば、学校の先生と生徒の会話は、敬語ではありません。友達の両親と話したりするとき、おそらく日本では敬語だと思うのですが、初対面でも敬語ではありません。(ケースバイケースで絶対そうだというのではありませんが)
日本だったらこの場合は敬語を使うなという時の半分以上は、スペインでは敬語ではありません。
この国には、先輩と後輩という感覚があまりないような気がします。もちろん、人生の先輩、キャリアを積んだ人たちを素晴らしいと敬意を払うのは当然なのですが、それを言葉遣いで表現することをあまり意識していないようです。

意見をはっきり言う

StockSnap Pixabay

●スペイン人は、それが例え間違っていたとしても、意見をはっきり言います。それは子供でも同じで、≪大人の会話に口をはさむな≫という事はなく、子供でも自分の意見を堂々と言います
それは、スペイン人だけではなく、多くの国でそうなのだと思います。語学留学でスペインにいらっしゃる日本の留学生の方々は、言葉ができない以前の問題の、意見を言う事が苦手な方が多いです。
日本にはまた違った文化で、物を言いすぎないという素晴らしい文化があると思いますが、スペインでは言わないと “ただ意見のない人” になってしまいます。
スペイン人の自分の意見を言いたい度といったら、はじめは穏やかに、そのうち相手が話していても、上からかぶせる勢いで自分の意見をとにかく言う、相手も負けずにもっと大きな声で言う、一瞬喧嘩が始まりそうですが、これもスペイン人の暗黙のルール、会話とはそういうものでもあると、ケロッとして楽しんでいます。

まとめ

他にもいろいろ文化の違い、習慣の違いがあるスペインと日本。
良いところも悪いところも、スペインも日本も、どちらも大好きです。
郷に入れば郷に従え』です。