パエリア
スペイン料理で一番有名なのはパエリア。インターネット検索スペイン料理ではパエリアがダントツいちばんだそうです。
パエリアも色々種類があるので、いくつかご紹介します。
【ミックスパエリア】(paella mixta パエージャ ミスタ)野菜、シーフード、鶏肉が入ったパエリア
【シーフードパエリア】(paella mariscos パエージャ マリスコス) エビ・イカ・貝類が入っている
【ロブスターパエリア】(arroz bogabante アロス ボガバンテ)ロブスターが入ってる
【アロス ア バンダ】(arroz a banda アロス ア バンダ)魚を煮込んだ出汁で作ったもの
【イカ墨パエリア】(arroz negro アロス ネグロ)イカ墨パエリアでイカが入っている
【バレンシア風パエリア】(paella valenciana パエージャ バレンシアナ)インゲン豆や、ウサギの肉(カタツムリが入ってることもある)パエリアのオリジナルといわれるもの
これ以外にも、水分多めの、リゾットみたいなarroz caldoso アロス カルドッソ、
パエリアではないけど、細いパスタで作ったfideuá フィデウアなどもあります。
パエリアは専門店で食べることをお勧めします。注文は基本2人分からです。注文してから出来上がるまで20分くらいは少なくともかかるので、前菜を何かつまんで待ちましょう。(パンでおなか一杯にならないように注意)
子羊の炭火焼き(ラムチョップ)
羊は、日本では嫌いな方も多いようですが、スペインの子羊のラムチョップ焼きは、臭くなく柔らかく食べやすいサイズでお勧めです。スペイン人のお馳走料理は、昔は子豚か子羊、今でもみんな大好きです。
お肉を焼いてくれるグリルレストランを、ASADOR(アサドール)といいます。まわりがちょっとカリっと焼けた、塩味だけの子羊試してみてください。
【ラムチョップ】(chuletilla de cordero チュレティージャ デ コルデロ)※チュレタと言うのもありますが、チュレタだと、あばら骨のところじゃなく、もうちょっと大きいので、チュレティージャです。
ラムチョップは羊肉の部位では最高級で、ビタミンBとEが豊富なんだそうで、アンチエイジング効果のがあり、血液の流れをよくする作用もあるそうですよ。
ビーフステーキ
お肉も色々ありますが、スペインでステーキを食べるなら、豪快に、
チュレトン(chuletón)
この写真のお肉はアビラ牛(カスティージャ イ レオン州 アビラ)、アビラ=ステーキという感じで、スペインの牛肉のなかでも有名なお肉です。
ステーキの焼き加減
・レア=ポコ・エチョ(poco hecho)
・ミディアム=アル・プント(al punto)
・ウェル・ダン=「ビエン・エチョ」(bien hecho)
注文の仕方はお店によって違いますが、だいたい一皿2~3人分くらいあります。
オックステール
【オックステール】(rabo de toro ラボ デ トロ)
見た目こってりですが、とろっとろに煮込んであって、柔らかくて美味しいです。一皿で2~3個サービスされますが、半分以上は骨なので、けっこうペロリと食べられますよ。
ラボ デ トロは、アンダルシア州、コルドバの名物料理です。
サルモレホ(冷たい濃厚なトマトスープ)
トマトの冷たいスープ【ガスパッチョ】(gazpacho)は有名ですが、【サルモレホ】(salmolejo)はガスパッチョよりもっと濃厚で、トマトと、ニンニクと、パンと、オリーブオイルと、塩、だけで作ります。
サルモレホもコルドバの名物料理、先に紹介したラボ デ トロの前菜にぴったりです。
マテ貝
オリーブオイルで鉄板焼きにしたマテ貝、さっとレモンを絞って、なんとも言えない食感です。白ワインと一緒に。
【マテ貝】( navajas ナバハス)マテ貝の鉄板焼きは、navajas a la plancha ナバハス アラ プランチャです。
小イカ
【小イカ】chipirones チピロネス
小イカは、鉄板焼き、もしくはフライで。フライの場合は、小イカだけじゃなく他の小魚や小エビなどもフライにしてミックスで注文できるところもあります。
【小イカの鉄板焼き】chipirones a la plancha チピロネス アラ プランチャ
【小イカのフライ】chipirones fritos チピロネス フリートス
【シーフードミックスフライ】fritura mixta フリトゥーラ ミスタ/ pescados fritos mixto ペスカードス フリートス ミスト
※ミスタは、何がフライになっているかはお店によって違うので、小イカが入っているかどうかは?
エビ
日本でも人気のエビのアヒージョ。アツアツのオリーブオイルたっぷりでさっと火を通したエビは、プリプリです。このオリーブオイルにパンを浸してパンも楽しめます。
鉄板焼きは、気取らずどうぞ手でむいちゃってください。
【エビのアヒージョ】gambas al ajillo ガンバス アルヒージョ
【エビの鉄板焼き】gambas a la plancha ガンバス アラ プランチャ
鉄板焼きにするなら、【ウエルバの白エビ】 gambas de huelva ガンバス デ ウエルバ/gambas blanca ガンバス ブランカ(鉄板焼きは、a la plancha アラ プランチャ)、ちょっと細身のエビですが、ウエルバ地方でとれる、なかなかお目にかからない高級エビです。
生ハム
生ハムは大きく分けると2種類、イベリコハム(黒豚)とセラーノハム(白豚)があります。
イベリコハムの中でもドングリを食べさせた豚の生ハムは、ハモンイベリコ ベジョータで、特に美味しい生ハムです。下のナイフで切っている方の生ハムは、ギフエロ地方の物で、最高級の生ハムです。
スペインでは、店によっては1皿もしくは1/2皿でも注文できます。
【イベリコハム】jamón iberico ハモンイベリコ (ドングリの豚 jamón iberico bellota ハモンイベリコ ベジョータ)
【セラーノハム】jamón serrano ハモンセラーノ
1皿 una ración de jamón iberico ウナ ラシオン デ ハモンイベリコ
1/2皿 media ración de jamón iberico メディア ラシオン デ ハモンイベリコ
1/2皿(メディア ラシオン デ○○○)は覚えておくと便利ですよ。ハムだけじゃなく1/2皿で注文できるものはいろいろあります。
子牛のほほ肉の赤ワイン煮
じっくり時間をかけて赤ワインで煮込んだ子牛のほほ肉、ワインによくあいます。
この写真のは、下にポテトピューレ、そこに煮込んだほほ肉とたっぷりのソース、ぜひぜひお試しください。
【子牛のほほ肉の赤ワイン煮込み】estofado de carrilleras de ternra エストファード デ カリジェラス デ テルネラ
ガリシア風タコ と シシトウの素揚げ
スペインの北西部、ガリシア地方の名物料理です。
どうしてこんなに柔らかいの?と思いますが、作り方はいたって簡単です。
タコを沸騰したお湯に入れ、取り出し、またお湯に入れ、取り出しと3回くらい繰り返す、それだけです。
ハサミでチョキチョキ切ったものに、上からパプリカパウダーと岩塩とオリーブオイルを。
タコの下に茹でたジャガイモがあったり、なかったりです。
ガリシア地方の辛口の白ワイン アルバリーニョ(albariño)と一緒にどうぞ。
【ガリシア風タコ】pulpo a la galleg プルポ ア ラ ガジェーガ
【 パドロンのシシトウの素揚げ】pimientos de padrón ピミエントス デ パドロン
こちらの シシトウ?のフライ、このシシトウの産地もガリシア地方、パドロン村。オリーブオイルで素揚げにして、岩塩を振りかけたもの、たまにちょっと辛いのが紛れ込んでいるのが、またご愛敬です。タコのガリシア風とピミエントス デ パドロンと、白ワイン アルバリーニョ、スペインバルの定番メニューですね。
まとめ
地中海ダイエットと呼ばれる、オリーブオイルをふんだんに使ったお料理、思いつくままに、お勧め料理をいくつかピックアップしてみました。
今回はなんとなく、シーフードが少な目になってしまいましたが、新鮮なマグロやタラ、庶民的なイワシ料理などお魚もよく食べます。(マグロはすごく鮮度が高い物が手に入るので、スペインでも実は、マグロのお刺身はお勧めなのです)
また、豆類を煮込んだ物もこの国ではよく食べます。
これだけ見ると、スペイン人は野菜は食べないの?と心配されるかもしれませんが、新鮮な野菜や果物、ドライフルーツ、豆類、チーズなど、美味しい物をたくさん食べて、なんと日本に次いで世界第2位の長寿国スペインです。みんなよく飲み、よく食べて、そしてよく話します。
このままいくと、そのうち日本を超えて世界1位の長寿国になる日も近いとか。
何を食べても美味しいスペイン料理なので、どれも試してみてくださいね。