日本語になったスペイン語 雑学 

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スペイン語なんてさっぱりわからないという人でも、日本での会話でスペイン語がもとになった言葉がいろいろあって、知らない間に使っています。

スペイン語の発音は、ほとんどがローマ字読みなので、日本人にはとても発音しやすい言葉です。

逆に言うと、スペイン人にも発音しやすい言葉で、普通にスペイン人が使っている(知っている)日本語はたくさんあります。

いくつか例をあげてみます。

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スペイン人が知ってる日本語

数独

スペインでも人気で、スペインでも数独と呼ばれます。
数独は、もともとは、アメリカのパズル雑誌にのっていた【ナンバープレース】という名前のパズルで、日本では【数独】という名前で、ある会社が商標登録していますが、海外ではこの名前での商標登録はしてないので、スペインではこの数字のゲームはどこの会社が作っても【SUDOKU】という名前です。

武道関係

【柔道(JUDO)】
【空手(KARATE)】
【合気道(AIKIDO)】はスペインでも人気です。この関係で、
【先生(SENSEI)】という単語も結構浸透しています。また、
【相撲(SUMO)】も知っているスペイン人多いです。

【忍術(NINJUTU)】を習ってるから、日本から足袋を買ってきてと頼まれたことがありました。忍術って何だろう・・・?と思いながら買っていったらとても喜ばれました。

料理

【寿司(SUSHI)】は、日本料理の中でも世界で一番知られている料理でしょう。


【シイタケ】や、【柿】は、スペインでも【SHIITAKE】【CAQUI】です。


【豆腐(TOFU)】は、豆腐がなんだか知らなくても、あの白い柔らかい物がTOFUだと知ってます。


【すり身(SURIMI)】も、お魚の加工食品として人気です。

スペインでも和食は大人気なので、【天ぷら(TEMPURA)】も知ってます。【天ぷら】という言葉は、もとは、スペイン語もしくはポルトガル語で、日本に布教活動に行った聖職者が、宗教の斎日で、肉を食べてはいけない期間に、季節の野菜を揚げて食べ、≪季節の≫ ≪シーズンの≫ が、スペイン語では TEMPORADA(テンポラーダ)、このテンポラーダから天ぷらになったとか。(他にもいくつか説があります)
それが今では、日本から逆輸入で、スペインでも定着している単語のひとつです。

最近人気なのが、

【抹茶(MATCHA)】味のお菓子、
【餅(MOCHI)】のアイスもスーパーで売ってます。
そしてスペインにもかなり増えた
【ラーメン(RAMEN)】屋さん。
日本酒も人気です。【酒(SAKE)】
【旨味(UMAMI】という言葉も、料理番組でたまに使っているのを聞いたことがあります。

漫画

【漫画(MANGA)】も人気で、
【ドラえもん】
【(クレヨン)しんちゃん】
【ナルト】、懐かしいところでは、
【ハイジ】や、【キャプテン翼】、
もちろん【ポケモン】も。


キャプテン翼はこちらでは、
【オリベルとベンジィ(OLIVER Y BENJI)】、翼君がオリベル、ライバルの若林君がベンジィという名前でした。

スペイン人は【ドラもん】をなぜか【ドラもん】といいます。←毎回気になります。

ちなみに人気がある漫画は、
【ワンピース】
【ドラゴンボール】
【セーラームーン】など。

日本で今人気の【鬼滅の刃】も、漫画オタクのスペイン人はちゃんと知っていて、スペイン語訳ももうちゃんとありますよ。スペイン語では、GUARDIANES DE LA NOCHE (夜の警備人たち?)です。

その他

その他、【神風(KAMIKAZE)】【腹切り(HARAKIRI)】【侍(SAMURAI)】【芸者(GEISHA)】
【着物(KIMONO)】【盆栽(BONZAI)】【忍者(NINYA)】などは、随分前から定着しています。

スペイン語に訳せない日本語

日本語を習っているスペイン人が言う、スペイン語には訳せない言葉は、
●お疲れ様です
●いただきます
●ただいま
●よろしく(お願いします)
●生きがい
●しょうがない
●木漏れ日
●木枯らし
●幽玄
●わびさび
●森林浴・・・など


他の言い方で説明することはできるけれど、一つの単語でこれらを表現する単語はスペイン語にはないということだそうです。(他にももっとあると思います)

その他、擬声語とか擬音語、擬態語など わんわん ぺちゃくちゃ ざぁざぁ ごろごろ ばたーん
きらきら つるつる ぐちゃぐちゃ うろうろ ふらりと ぐんぐん のろのろ ぼ~っと わくわく
イライラ など。
「午後は、ごろごろしながら、ぼ~っとしてたよ」 確かにスペイン語でうまく表現できません(^^;) 

スペイン語が日本語化したもの

日本語化したスペイン語は、たくさんありますが、例えば、

【カステラ】これは有名な話で知っている方も多いかもしれませんが、16世紀、日本に布教活動に宣教師たちが訪れた時、ビスコッチョと言うカステラみたいな焼き菓子を紹介する際、スペインのカスティーリャ(スペイン語ではカスティージャ)地方のお菓子ですと紹介したものが、【カステラ】とよばれる由来。

ビスコッチョ

【メリヤス】メリヤスは、スペイン語の【MEDIAS(メディアス)】で、今は一般的にはストッキングの事をMEDIAS(メディアス)といいますが、靴下の事もそう呼んでいたようで、南米では今でも靴下の事をMEDIAS(メディアス)といいます。

メリヤスとは、編み物(ニット)の古い呼び名。メリヤス編み(平編み・天竺編み)で編んだ生地、またはそれらの生地を使用した製品(靴下類や、下着など)を指す。wikipedia

スペインやポルトガルから入って来た靴下が、メリヤス編み(平編み・天竺編み)の生地で作られていて、その靴下を彼らがMEDIAS(メディアス)と呼んでいたのがはじまりです。

【合羽】合羽という言葉はもうあまり使いませんが、スペイン語のCAPA(カパ)が語源で、CAPA(カパ)は外套(オーバー)です。日本では合羽はレインコートで、雨の日用ですが、スペインのCAPA(外套)は寒い日や雨の日に着るマントみたいなものをいいます


【ドン】財界のドンとか、芸能界のドンとか言いますが、【DON(ドン)】は、英語で言う、ミスターよりもっと重い感じの意味合いで、男性に使われるもの。女性には【DOÑA(ドーニャ】です
スペイン国王夫妻、フェリペ6世とレティシア王妃にも、DON FELIPE 、 DOÑA LETIZIAと、DON やDOÑAを使います。

【カルタ】カルタは、スペイン語の【CATRA【カルタ)】、手紙や、カードゲームのカードの事。

【ウノ】カードゲームのウノは考案したのはアメリカ人でしたが、名前の由来はスペイン語の【UNO(ウノ)】=(数字の)1。

【エル・ニーニョ現象】これは、スペイン語で【EL NIÑO EVENTO】、エル・ニーニョとは、イエス・キリスト(幼子)のこと。

「エルニーニョ (El Niño)」というのはもともと、南米のペルーとエクアドルの国境付近の海域で毎年12月頃に発生する海水温の上昇現象を指していた。地元の漁業民の間では、この時期がちょうどクリスマスの頃であることから、スペイン語でイエス・キリストを意味する「エルニーニョ (El Niño)」と呼ばれた。wikipedia

【エニシダ】黄色い花が咲くエニシダ、この植物はスペインでは【GENISTAもしくはHINIESTA】スペイン語では H は発音しないので、【HINIESTA】=イニエスタ 、これが語源という説があります。

【(船の名前の)○○丸】船の名前に、海王丸とか咸臨丸とか丸が付いている理由は、かつて自分本人の事を 麿(マロ)とよんでいて、それがなまってマルになって、自分の子供や、大事にしている物に名前をを付ける時に【丸】を付けるようになり、その習慣で船にも丸を付けるというのが有力説らしいですが、他にもいろいろ説がありはっきりしません。その中の一つが、スペイン語で海の事を【MAR(マル)】と言い、そこから丸(マル)を付けるようになったという説。

【パラソル】日傘のことですね。スペイン語では日傘は一般的には【SOMBRILLA(ソンブリージャ)】といいますが、【PARASOL【パラソル)】という言葉もあるにはあります。
PARA は、「~のために、 ~のための」で、SOLは、「太陽」のことで、PARA SOLで、太陽のために、太陽のための という意味。同じ様に、傘(雨用)は、PARA AGUA(水)→PARAGUA(パラグア)です。


【おじや】スペイン語の【OLLA(オージャ)】=鍋のことです。

【おんぶ】肩にぶら下がったような状態のおんぶ スペイン語で肩のことを【HOMBRO(オンブロ】


【ピニャコラーダ】ラム酒がベースのパイナップルとココナッツミルクのカクテルで、パイナップルは実を潰して漉した物。【PIÑA COLADA(ピーニャ・コラーダ)】PIÑAは、パイナップルの事、 スペイン語でCOLADAは、この場合「裏ごしした」という意味。


【ナタ・デ・ココ】これもスペイン語で、【NATA DE COCO】=ココナツミルクのこと

まとめ

日本のサッカーチームも、横浜マリノス(MARINOS 船乗り達)、柏レイソル(REYSOL 、REYは王様 SOLは太陽)、セレッソ大阪(CEREZO 桜)、アビスパ福岡(AVISPA 蜂)、大宮アルディージャ(ARDILLA リス)など、たくさんスペイン語が使われています。

余談ですが、ガンバ大阪のガンバは、イタリア語で、「脚」の事だそうです。スペイン語でGAMBA(ガンバ)は、「エビ」の事なので、なんでエビなんだろう?と思っていました。

他にも、タバコ、パン、ボタンなどもそうで、普段使っている言葉の中に溶け込んでいて、日本でも意外と身近にあるスペイン語です。