『カルソッツ』が食べたい!!

≪カルソッツ≫ って、知ってますか?

皮をむいて豪快に手で食べる、冬の風物詩 カルソッツ。

カルソッツって、どんな感じの物なのか、カルソッツ雑学です。

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カルソッツとは

スペイン、カタルーニャ地方の(タラゴナの)名物で、12月~4月の上旬頃だけの季節限定で、
ネギのようですが、実は白玉ねぎの芽が伸びたものです。

芽が伸びた物と言ってしまうと、なんだか放ったらかしにされて、勝手に伸びてきたようですが、この場合ちょっと違います。

カルソッツの育て方

1.玉ねぎは、通常9月頃種をまいて、翌年の7月頃収穫をします。← 普通の玉ねぎの収穫
2.1の収穫した玉ねぎを、9月頃、今度は種ではなく、玉ねぎを植えます。
3.芽が伸びてきたら、根本に土をかけます。こうすることで、芽が日光を求めて、かぶせた土から顔を出すように上に伸びていきます。一個の玉ねぎから数本の芽が伸びてきます。
4.少し伸びてきたらまた根元に土をかけて・・・を2~3回繰り返します。
5.白い部分が20cm~25cmくらいになったら、収穫です。

つまり、約1年半かけて、カルソッツは生産されます。

Lluis tgn, CC BY-SA 3.0 Wikimedia Commons

カルソッツの名前の由来

Calçot(カルソッツ)とは、カタルーニャ地方の言葉で日本語で言うと、植物の根元に土をかけて埋めることで、この独特の栽培方法が名前の由来になっています。

土をかけるのは、カルソッツの列の、間の土をトラクタ―で耕し、その後、その土を鍬で根元にかけていきます。

料理方法

カルソッツは、もちろん他の調理方法で食べてもいいのですが、なんといっても、そのまま直火焼です。

緑の葉の部分の先だけ切り落とし、あとは、根っこも皮も、まわりの土もそのまま焼きます。

Laia Solanellas, CC BY 2.0 Wikimedia Commons

薪は、ブドウの枝が使われ、細く乾いた枝で炎が勢いよく立ち上り、そこで約10分くらい焼きます。焼き上がりは、見た目真っ黒で、まわりの皮の部分は焦げてますが、それで大丈夫。

その状態でも食べられますが、これを今度は、冷めないように新聞紙で包んで、また新聞で包んでから食べるまでの間に、ゆっくりと火が通って、さらに柔らかく、しっとりした状態になります。

お皿は、なぜか、瓦です

食べ方

1.まずは(使い捨て)エプロン着用。← コレ大事
2.カルソッツの上の方と、下の根っこの方を持って、根っこの方をちょっとモゾモゾと指で押し
上から引っ張ると、すっと皮がむけて、白い柔らかいカルソッツがあらわれます。
3.ロメスコソースをつけて、カルソッツを頭の上の方まで持ち上げて、上を見上げてパクッと食べる、という豪快な食べ方です。
※ロメスコスースは、アーモンドやヘーゼルナッツとトマト、パプリカなどの野菜で作ったソースで、カルソッツ以外にも、グリルにした野菜や魚にもあいます。

ロメスコソース

≪参照≫簡単スペイン料理 ロメスコソースの作り方     

カルソターダ

タラゴナのバイス(Valls)の街は、カルソッツの生産で有名な街で、毎年1月の最終日曜日にカルソターダというお祭りが行われます。

シーズン(11月~4月)中でも、特に甘みがあってい美味しいのが2月~3月といわれ、その一番美味しいくなる時期の始まりを告げるカルソターダのお祭りで、カルソッツだけではなく、ソーセージや、肉の炭火焼きなどの郷土料理を食べて、家族や友人が集まっての賑やかなお祭りです。

flydime, CC BY 3.0 Wikimedia Commons

お祭りでは色んなコンクールがあって、≪今年一番の優秀カルソッツ賞≫や、≪おいしいロメスコソースコンクール≫や、≪カルソッツ45分間大食いコンクール≫ など。

カルソッツ45分間大食いでは、2020年の1位に記録が、200本(2.495kg)、過去最高記録は、2018年に310本(5.825kg)凄い‼

普通だと、他にも何かつまんだりして、10本も食べられないくらいです。

まとめ

カルソッツは、カタルーニャ地方の名物なので、他の地方のレストランではあまり見かけませんが、マドリードでも数件レストランがあり、食べることはできます。

★Can PunyetesCalle de los señores de Luzón 5
★Casa JorgeCalle Cartagena 104

野外で、豪快に焼いて食べたいカルソッツですが、シーズン中は、(野菜として)市場でもたまに見かけるので、オーブンで焼いて、食べることも可能です。

よーく焼けた、甘くて、とろっとろのカルソッツ、機会があったら是非試してみてください。